今年度は、修士10名(ラボ10期生)、学士10名(ゼミ3期生)のラボ/ゼミ生を送り出しました。
以下は、今年の修論・卒論研究の概要書です。
修士論文(大学院政治学研究科ジャーナリズムコース)
◇「それはeスポーツじゃない」―ストリーミングメディアに見るマチズモ、アスレティシズム、エンジョイメントの競演(第10回デジタルゲーム学会 学生奨励賞 受賞)
◆うつ病に関する日本全国紙報道のフレーム分析 ―朝日新聞と読売新聞を対象に
◆科学技術のガバナンスを主導するのは誰か? ―国会会議録と新聞報道における相互作用の分析
◆日本におけるハッシュタグ・フェミニズム運動についての 内容分析――#KuToo 運動を事例として
◆主流ソーシャルQ&Aサイトにおける萌芽的技術に関する世論の考察と比較〜「ヒトゲノム編集」を例に
学士論文(政治経済学部)
◇Twitterの「美容系アカウント」は「草の根」運動の先導者か
◆日本におけるHPVワクチン議論の論点と議論参加者の特性〜誰がどのようにHPVワクチンに関して議論するのか
◇「『見てもいないイベント』を消費するイベント」から考察する現代日本におけるメディアシニシズム〜「24時間テレビ」を題材に
◇日本国内のメディアと外国人労働者受け入れに対する意識の関係〜改正出入国管理法案の可決後の動向
◇2019年参院選におけるTwitterでのハッシュタグ使用にみる日本の政治的分断と対話
◇メディア報道がインターネット上のヘイトスピーチに及ぼす影響について〜外国人犯罪報道において、外国人であることの強調がネット上でヘイトスピーチを引き起こすのか
◇日本のスポーツメディア表象における人種表現〜ハーフアスリートへの言説から
◆新聞における人工知能の倫理・法・社会的問題の語られ方〜トピックモデリングによる潜在的トピック分類
指導教員としての振り返り
今年の学部ゼミ生のサバイバルレートは75%とまずまずでした。そして研究テーマの点でも多様になってきたばかりでなく、先輩が重ねてきた研究手法を後輩が発展させる、といった傾向も見えてきて嬉しい限りです。
あえて私の専門に近いテーマ(◆)を選ぶ学生はやはりアドバンテージがあるようですが、それ以外の学生の研究も十二分に面白く、毎回のゼミ/ラボの議論は盛りあがりましたね。
次の世代にも期待しています!